
出勤途中に中古車の買取販売で有名な某社がある。
市内でも交通量が多い大きな道路に面している。
朝、店の前を通ると、外の車を展示している場所の空きスペースで、朝礼?をしている光景をよく見かける。ひと昔前に流行ったスタイルで最近はほとんど見かけないスタイルだ。
僕の偏見かもしれないが、ああゆう光景を見ると、
「お、おお・・・営業バリバリの会社なんやろな〜」と勝手に想像してしまう。
わざわざ外でする意味ある?すぐ横に事務所あるやん。。。とも思う。
実は、よく見かける光景にはもう1種類あり、そちらの方が今回の本題である。
その光景というのは、ガソリンスタンドやパーキングなどでよく見かける、「旗振り」である。ガゾリンスタンドなどの前でスタッフが「のぼり」を振って目立たせ、お客さんを誘うあの行為のことだ。
勝手に「旗振り」と命名しているが、正式な名称は知らない。
さて、その「旗振り」だが、僕の脳ミソで考えられる範囲では2種類の目的に分けられる。
1つ目は、純粋に集客のため。旗を振ることで目立たせ、通行人や車の目に止まりやすくして来店へと繋げるという目的。
2つ目は、暇を持て余した若手従業員への社員教育の一環として、辛いことにも粘り強く耐える精神力を養うという目的。
恐らく、僕の浅はかな考えでは到底及ばないような目的が他にあるのだろうが、今回はこの2つについて考えてみたい。
集客目的の旗振り??
純粋にこれは疑問しかない。そんなんで集客の効果あるのか?と思ってしまう。
恐らくだが、直接的なリアルタイムでの集客効果はほぼ無いだろう。
車を売りたい、買い換えたいという顕在ニーズに対して「旗振り」で働きかけ、その場で来店へ繋げることは可能性的にかなり低いことが想像できる。
あるとすれば、潜在ニーズだ。
特に車を売る予定や買い換える予定は無いけれど、「旗振り」をすることで、ここにその会社があるよ〜というのを覚えてもらう。そして、そのニーズが顕在ニーズに変わった時に、その場所に会社があったことを思い出してもらい、来店へと繋げる。ということだろうか。
ただ、もしそれが正解で効果が多少なりともあるとしても、その若手社員が「旗振り」に使っている時間を他の集客方法に回した方が効率がいいような気がする。
私が責任者なら、やはりweb集客に力を入れさせるだろう。
社員教育のため??
来客もなく、特に用事も無いので、若手社員の根性と精神を養うために「旗振り」をさせるのか。
重い旗を長時間、笑顔で振り続けることで体力と忍耐力をつけるのか。
とりあえず下っ端は「旗振り」なんだよ的な、体育会系の部活ノリで、代々受け継がれているのかもしれない。
まあ、こちらは非合理的というか、非生産的ではあるが、まだなんとなくわかる気がする。
でも、もし自分がそれを命じられたらどうするだろう?
僕は何でもやってみないとわからないという考え方なので、とりあえずは、やってみる。
やってみて、やはり自分のイメージした通り意味が無いと感じたが、その会社でしばらくやっていく覚悟がある場合、その会社内で誰もが認めるぐらいになるまで、あらゆる方法を使ってめちゃくちゃ頑張るかもしれない。
要は、「旗振りしてこい!」と命じられるヒマを与えなければいいのだ。いつも接客してるとか、売り上げ伝票の処理に追われているとか、他の先輩方を差し置いて活躍していればいい。
恐らくそうなった時、誰も僕には、「旗振りしてこい!」なんてことは言わないだろう。
世の中には、理不尽に感じることもある。意味ないんじゃないかと思うこともある。
でも、その裏側には何かしらの意図があるのかもしれない。
意味のないと思われた「旗振り」でも、前述の僕の考えのように、ポジティブにめちゃくちゃ頑張る社員が育ち、売り上げが上がれば直接的な効果は無くても、結果オーライだ。
でも、残念ながらそこまで頑張る若者は今の時代、本当に少ないと思う。
少しでも、ポジティブに、一生懸命やってみることの素晴らしさをわかってもらえる若者が増えると、日本の未来も少し明るくなるかもしれない。